「茨城の名手・名歌手たち」のスペシャル企画 藝文コンサート 第2回

音 楽

2017 07 15

「茨城の名手・名歌手たち」のスペシャル企画 藝文コンサート 第2回

これまでにのべ300組を超える茨城県ゆかりの優れた演奏家を紹介してきた水戸芸術館のオーディション企画「茨城の名手・名歌手たち」に、今年から新シリーズ「茨城の名手・名歌手たち 藝文コンサート」が加わりました。
常陽銀行のご後援、常陽藝文センターとの共催により、水戸市内の常陽藝文ホールを会場に行う、過去のオーディション合格者たちのスペシャル・コンサートです。
毎回3組程度の出演者により、年2回の開催を予定しており、今年3月に開催した第1回に続いて、8月27日(日)に第2回を開催する運びとなりました。今回は暑い季節ということで、「夏」をキーワードにして、ご出演の方々には夏に因んだ曲を1曲ずつプログラムに盛り込んでいただいています。
夏に聴きたい情熱の音楽、涼やかな音楽、夏の風物を描いた音楽……、個性豊かな3つのステージをお楽しみください。

第1ステージは、フルート奏者の桑名奈津子さん(2007年 第18回合格)の演奏。
プログラムの中で、19世紀フランスの巨匠サン=サーンスによる優美な〈ロマンス〉と、同じくフランスで20世紀において原始的な音の世界を探究し続けた異色の作曲家ジョリヴェによる〈リノスの歌〉という、音楽性の異なるフルートの名曲2作品は面白いコントラストを形づくっています。
共演するピアニストの忠紗友里さんも、2010年の第21回オーディションで合格されています。合格者2人による美しいアンサンブルにご期待ください。

第2ステージは、澤辺明音さん(2013年 第23回合格)によるピアノ・ソロ。
イベリア半島起源の「フォリア」と呼ばれる旋律をもとにピアノの大家リストが作り上げた〈スペイン狂詩曲〉は特にご注目いただきたい1曲。高いレベルの演奏技巧を要するリストの作品のなかでも最高難易度に分類される作品のひとつです。
澤辺さんはこのコンサートに続いて、9月16日(土)に水戸芸術館で開催する「茨城の名手・名歌手たち 第27回」にも伴奏者としてご出演の予定です。「藝文コンサート」をお楽しみいただけましたら、9月の「茨城の名手・名歌手たち」にも、ぜひ足をお運びくださいましたら幸いです。

さて、「藝文コンサート」最後の第3ステージは歌のステージとなります。
昨年の「茨城の名手・名歌手たち 第26回」に合格したテノールのチョン・キヒョン(鄭貴賢)さんが、そのときも伴奏を務めていたピアニストの棟方真央さんとともに、モーツァルトの《魔笛》の中のアリア〈なんと美しい絵姿〉や、イタリアの戦前の映画の主題歌〈マリオ、愛の言葉を〉などを披露します。
チョンさんは、昨年の「茨城の名手・名歌手たち」の演奏会でも個性の光る選曲をされていました。今回のプログラムも楽しみです。

「茨城の名手・名歌手たち 藝文コンサート」は、水戸芸術館友の会や財団運営維持会員の皆様、藝文友の会会員、学生(小学1年生以上)の方は、事前のお申し込みで無料(一般の方は1,000円)でお聴きいただけます(お申し込み方法についてはこちらをご覧ください)。皆様のご来場をお待ちしております!

水戸芸術館音楽紙『vivo』2017年7+8月号より。一部加筆)

篠田 大基
篠田 大基
hshinoda@arttowermito.or.jp

音楽部門学芸員